
大阪では相撲の三月場所が行われていました。
相撲には全く詳しくないんですが、
相撲って屋内で開催されるのに、上から屋根を吊ってますよね?
あれ、何でなんですかね。
「屋根 in 屋根」が謎すぎます。
なので、今回は相撲と建築について。
気になっていた土俵の上に吊るされているものは「吊り屋根」と呼ばれるそうです。
ではこれは何のためにあるのか?
吊り屋根の歴史は意外に浅く、1952年が始まりです。
それまでは四本柱と呼ばれる柱を置いていました。
この四本の柱には意味があり、四季、方位、方位を守る神様を表しています。
青房(東北)…春、東、青龍
赤房(東南)…夏、南、朱雀
白房(西南)…秋、西、白虎
黒房(西北)…冬、北、玄武
で、この柱があることで観戦しづらいということで、吊り屋根に代わったそうです。
取組中に柱にぶつかって怪我をする力士もいたとか。
屋根は最初からあったわけじゃないんですねーー。
そもそも相撲の歴史は古く、「古事記」や「日本書紀」にまでさかのぼります。
天皇が観戦する「天覧相撲」や神事に奉納される「社相撲」などがありました。
屋外で行われる事が多かった土俵には屋根そのものがなく、
土俵も力士が取り囲む「人片屋」の中で取り行われていました。

「社相撲」は屋外で行われるため、天候に非常に左右されていたことをきっかけに
相撲専用の建物を建てようとなったわけです。
しかもその決定は帝国議会にて行われたという事で、改めて相撲に感心しました。
そうして作られた国技館は、日本を代表する建築家・辰野金吾氏と葛西萬司氏です。

火災、震災、戦災を乗り越え、建て替えを行いながら今なお残る国技館!
がんばれ!と言いたくなりました。